10食目  《育てる・収穫・作って食べる! これぞ食育だぁ》

 
 11月6日にいも掘りをしました。6月に子どもたちと植えた芋苗えも大きく成長し・・・のはずが、今年は不作年。でも子どもたちは、ちびいもちゃんにも「ヤッター!おいもだぁ」と大喜び。
 子どもたちが掘っている側で小澤先生は軽トラで掘ったお芋を園までピストン輸送。園で待ちうける私(のりこ先生)と江平先生は急いで芋を洗い、ふかし芋に。
「ただいまぁ」「いっぱい掘れたよぉ」の次に「いいにおいがするぅ」と、ふかし芋のにおいに気付いた様子。
「さっき みんなが掘ってきた おいも、お弁当の時間にいっしょに食べようね」と声をかけると子どもたちは急いでお弁当の用意をしに部屋に戻りました。
 
 


年長さんに手をひかれ・・・

うんとこしょ、どっこいしょ。

お芋掘るぞ〜!

「先生 見て〜。」

「でてきたぁ」

「すごいでしょ」

あれ?
前に掘り残したジャガイモ?

ちびいもちゃんも
おいしかったよ。

「うまい!」
  
 

さつまいも
  掘りたてのお芋は掘った喜びもプラスされおいしく残さず頂きました。紫色の皮をむく子がいましたが、お芋は皮にも栄養がある上、消化を助ける役目があるようです。「いっしょに食べるとお腹が元気になるんだよ」と教えるときれいに食べてくれました。
 さつまいもは野菜の中で最も糖質が多く、ビタミンCやE、ミネラル繊維質も豊富に含んでいます。実はさつまいもは掘りたてより貯蔵して水分が減ったものの方が甘みも増しておいしいんですよ。いつもは少しおいて甘みが増したお芋を園庭で焼き芋にするのですが、今年は不作で数が足りません。こんな時は料理で量を増やす(?)のが一番。
後日 子どもたちとクッキングすることにしました。

 
 
 
ちょいメモ
 さつま芋のいもづるも食べることができます。私はすじをとって5cmくらいに切ってごま油で甘辛く炒めて食べることが多いです。お弁当のおかずにもいいし、七味をきかせて、お酒のおつまみにもいいですょ。



===== さつまいもクッキング =====

11月14日、残り少なくなったお芋をクッキング!
年令に応じた料理法で今日のお弁当にプラス1品の『おかずイモ』を作りました。

 

 〜年少編(3才児・満3才児)〜
甘味がサイコーいもサラダ レシピ

(材料) 5人分




さつまいも
(中1本)
きゅうり 1本
玉ねぎ 中1/2コ
ハム 3枚
マヨネーズ  
 
(プラス:年少組で育てたラディッシュも加えました)
(作り方)
さつまいもをふかす(レンジでもOK)
きゅうり、玉ねぎ、ラディッシュはうすく
スライスしてかるく塩をふる
ハムを1/2にして、それを細切りにする
 
は皮ごと手でつぶす
 
 
にかるくしぼったを入れ
マヨネーズであえる【完成!】

「ちっちゃくねー」

「早くたべたいなぁ」

「まだ お皿についとーよ」

「マヨネーズを入れてっと」


「まぜるのけっこーがいるね」


「できたぁ」
■レポート■
年少組、はじめてのクッキングは「ちいさくちぎって、つぶして、まぜる」をしました。いつも給食の野菜を「嫌い!」となかなか食べない子も、「これは私が作ったから おいしい!」とペロリと食べてしまいました。

「おいしいっ!」


 〜年中編(4才児)〜
みそイモおやき レシピ

(材料) コロッケサイズ12個分
ふかし芋 中、3本
ひき肉(合びき) 100g
玉ねぎ 中1/2コ
みそ 大さじ1
大さじ1
さとう 少々
小麦粉 少々
サラダ油 少々
(作り方)
ひき肉と玉ねぎのみじん切りを炒め、酒でとかした
みそ と さとうで味をつける
 
つぶした ふかし芋にを入れ、よくまぜて好みの大きさに型をととのえる
 
 
小麦粉をまぶし、サラダ油をひいたフライパンでこげ目がつく程度に焼く
 
完成

ちょいメモ
衣をつけてコロッケにしても おいしいょ

「むぎゅ〜」

「これ ぼくのー!」

「粉をつけてっと」

「チリチリ・・・・」

「いただきます」

「先生 みてー!」

「ちょっと 熱いね」

「たのしかったねぇ」

「イェーイ!」

■レポート■
年中組は「まぜてかたちをととのえる」をしました。 同じ大きさにするのは、なかなか大変なようでした。
甘いお芋のおかず味に満足した子どもたちはお弁当もペロリとたいらげ昼からも元気に園庭をかけ回っていました。


 〜年長編(5才児)〜
いもと地どりの煮物 レシピ

(材料) 4人分
さつま芋
中2本
地どり
100g


さとう
しょう油
サラダ油  
(作り方)
 
さつまいもを皮ごと乱切りにする
 
 
油をひいたフライパンで地どりを炒め、次にさつまいもを入れ、
いもの表面がかるく黄色にかわるまで炒める
 
 
水をひたひたになるまで入れる
 
ポイント
味をみながら さとうとしょう油を入れる
 
 
味つけが決まったら最後に酒を少量
ふりかけ、ふたをして芋に火が通るまで煮る
 
 
完成

「ゴシゴシ洗って」

「かたいなぁ」

「油がとぶけん、こわいよぉ」

「この汁、芋の味がするぅ」

ぐつぐつ煮込んで・・・

できあがり!

お弁当のふたは お皿に変身。

「あったくて おいしいね」
■レポート■
年長組はこれまで「育てる・収穫・作ってたべる!」を何度も経験してきました。そんな年長さんだからこそできるハイレベル(?)な料理、「味見をしながら作る」に挑戦してみました。自分たちの舌(味覚)を信じて作った料理はお店に出しても良いほどのおいしい味でした。



-- 10食目記念 --
(ネタが全くつきません・・・)
 
 ホームページに〜食のおはなし〜を導入して気がついたら10食目になっていました。「このページを参考にこどもと料理を作っています」と聞いた時はとてもうれしかったです。また自炊している先生たちもこのページをもとにレパートリーを増やしているんですよ。
私自身もこうして文章化することで問題点をみつけたり、次のアイデアが浮かんだりと、メインテーマである「ラクして・カンタン・美味(うま)ごはん!」メニューがどんどん生まれています。前回紹介した日の丸弁当の日以来、子どもたちが白ごはんのまん中にある梅干しを自慢気に見せてくれる姿が多くなりました。梅をちぎるところから知っている子どもたちだからこそ、喜びと感じれる部分だと思いました。 やっぱり食事は『楽しく、おいしく、大勢で!』が一番です。 だから あんなにすっぱい梅干しも子どもたちは喜んで食べるんです。

皆さん!すっぱい梅干しを「おいしいよ!」と無理矢理に口にさせていませんか?
「すっぱいけど、5分すると体がポカポカしてくるよ」「体の血が元気に走り出すよ」など、事実は正直に伝え、興味をひく言葉をそえると「何でも知りたがり」の子どもたちはおそるおそる実行に移します。 実行の次には発見おどろき喜びという経験が待っています。これが楽しい経験、おいしい経験となったならば、ここから『幸せのくいしん坊』が生まれるのです。
「こどもが食べなくて こまってる」というお母さん!試してみて下さい、かしはら幼稚園流の食育を。
きっとにこにこ笑顔で食べるようになりますよ。
みんなでもっともっと『幸せのくいしん坊』になりましょう。
(光安 則子)