3食目 ≪必見!園長先生が作る博多の味(お正月編)≫

 年末年始は行事食のオンパレード。最近は「プロが作る出前おせち」や「レトルト七草がゆ」など手軽で便利な商品が多くあるようですね。 でもあくまで代用品なので1度は自分で1から作ってみたいものです。ただ作り方がわからない! 実は私、この歳まで母の作る『お雑煮』しか食べた事がなく、味にはうるさいのですが作り方は知らないのです。  私が高校生の時、年末年始を病院食で過ごしました。一応お雑煮らしきものはでてきましたが、やっぱり母の味が恋しかったのをよく覚えています。
  博多の味といいつつも、各家庭で少しずつ違うのが『おふくろの味』、今回は光安家自慢の「園長流博多雑煮」を御紹介します。

ついでに年越そば・がめ煮 も園長先生に作ってもらい職員皆でおいしく頂きました。
お雑煮に入れたおもちは先日のもちつき会でついたおもちです。ごちそうさまでした。

園長流 博多雑煮 レシピ









(材料)(4人分)
@ ・・・ 1200cc
A 昆布 ・・・ 20cm×40cm(1枚)
B
焼あご
・・・
3匹(とび魚を干して焼いたもの)
博多雑煮には欠かせません!
C 干しいたけ ・・・ 4枚
D するめ ・・・ 4×10cm(4個に切る)
E ブリ ・・・ 4切
F かまぼこ ・・・ 1本
G 焼豆腐 ・・・ 半丁
H かつを菜 ・・・ 2枚(博多ならでは)
I しょう油    
J 丸もち ・・・ 12個(お好みで)
K 大根の輪切り ・・・ 4個(2mm〜3mm)
大根は椀底にもちがつかない為の敷物で具材ではありません。普通は食べませんが食べても構いません。 (食べない方がお行儀がいいかも・・・)
(作り方)
<前日にしておくこと>
@〜Dまでを大きめの鍋に入れ一晩つけておく。 ・・・
Eは塩焼きより多めの塩をし30分以上たって、沸騰したお湯で軽く下茹でする。
Fは8個か12個に切る。
Hは茹でて絞り、4cmくらいの長さに切る。 (E〜Hは冷蔵庫で保存)
Jは水につけておく(煮えやすくするため)
<当日>
 雑煮汁
を火にかけ沸騰寸前に@〜Dをとり出す。
Cの干しいたけは石突きを取り鍋に戻す。
が再び沸騰したらEFを入れて一煮たちしてGを入れ、またひと煮たちしてIを入れる。 (※Iは味をみながら量を加減し好みの味に)
別鍋で沸騰した湯にもちを入れ弱火で煮る。 (煮すぎるともちがとけるので注意!)
お椀の底に大根の輪切りを敷いて、その上におもちを好みの個数のせ、C〜Hをきれいに盛りつけ汁をかける。
ちょいメモ
お年玉といえば今やぽち袋に入った現金が主流で子どものボーナスのようになっていますが、本来は丸い小餅を[年玉]=年魂として家族に配ったものだったようです。

年越そば レシピ

(材料)(4人分)
@ ・・・ 1200cc
A 昆布 ・・・ 20cm×40cmくらい 1枚
B いりこ ・・・ 60g
C 干しいたけ ・・・ 4枚
D 花がつお ・・・ 10g
E すしあげ ・・・ 2枚
F 白だし ・・・ 100cc程度
(ニビシ白だしを使いました)
G かまぼこ ・・・ 1/2本(8個に切る)
H 丸天 ・・・ 2枚(1/2枚ずつ)
I ねぎ ・・・ 小口切り(お好みで)
J 茹でそば ・・・ 4袋
(作り方)
<前日>
@〜Cを鍋に入れて一晩つけておく。・・・
<当日>
を火にかけて沸騰寸前に@〜Cをとり出す。
にDを入れ沸騰したらとり出す。
に先程とり出したCの石突きをとり鍋にもどし、1/2にカットしたEも入れる。
が沸騰したらFを入れる。
(味見をしながらFの量を加減して好みの味に)
別鍋で湯を沸騰させ茹でそばを温める。(うどん用ザルを使うとよい)
丼によくお湯を切ったそばを入れCEGHを盛りつけをかけIをふりかければ出来あがり。
 
ちょいメモ
「そばのように長く生きられるように」「切れやすい、そばのように旧年の労苦や災厄をさっぱり切り捨てよう」など、年越そばにはいろいろな意味があるようです。一年の終わりにそばを食べてゆったりと新年をお迎え下さい。

がめ煮 レシピ

水を入れない園長オリジナルレシピ
(材料)(4人家族 正月3日分?)
@ れんこん ・・・ 300g
A ごぼう ・・・ 150g
B 大根 ・・・ 500g
C 人参 ・・・ 200g
D こんにゃく ・・・ 220g
E 里いも ・・・ 500g
(@〜Eは皮付の量ですが、あくまでも目安です。)
F 鶏のもも肉 ・・・ 400g(地鶏がおすすめ)
G サラダ油 ・・・ 10cc
H 砂糖 ・・・ 150g
I しょう油 ・・・ 90cc
(作り方)
Aをたわしでよく洗い乱切りにする。10分程水につけ沸騰した湯で軽く茹でザルにあげ湯を切っておく。
@BCEは洗ったあと皮をむき、@、B〜Eを食べ易い大きさに切る(乱切り)。
大きめの鍋を温めGを入れ熱くなったら、@を入れ透き通るくらいに炒める。次にFを入れ30秒くらいかき混ぜ、Aを入れまた30秒、BCを入れまた30秒。
Dを入れ少しまぜ、Eを入れ少しまぜ、Hを入れ少しまぜ、鍋の両手を持ってふりまぜる。
最後にIを入れ、蓋をして時々ふり混ぜながら煮る。
 
Eを入れた後は煮くずれないよう、かきまぜ過ぎず鍋を時々ふりまぜ味を均等にしみわたせる。また、焦げつきも防げる。

・まぜる時は木や竹のしゃもじが適している。
・炒める時は中火が良い。
炒める野菜からたっぷり水がでるので砂糖としょう油だけで味つけしていますが、火加減により水分がとんでしまったら少し水を加えて下さい。やはり味をみながら調節しましょう。

七草がゆ レシピ

いわれ・・・ 正月7日の朝に無病息災を祈って7種類の野菜をおかゆに入れて食べる。もともとは中国の風習で春の七草をおかゆに煮込んで神に供えるとともに家族で食べ、万病、邪気をはらうために行なわれた行事でした。芽ぶきのエネルギーをもらって無病息災の願いを込めておかゆを頂きます。

ちから・・・ お正月のごちそうで胃腸に負担がかかっている体を休めます。七草の葉菜には、ビタミンA・B・C、カルシウムなどミネラルが豊富です。
 
  <春の七草>(園庭や園の周辺で探してみました)

セリ

ゴギョウ(ハハコグサ)
だとおもう・・・

ハコベラ(ハコベ)だとおもう・・・
ホトケノザ(コオニタビラコ)
スズシロ(大根)
ナズナ(ペンペングサ)
スズナ(かぶ)
12月の2週目に撮影したため、まだどれも芽がでたばかりでよくわかりません。本来は、旧正月7日(2/7)に食べるので簡単に手に入っていたようですが、今は農家で栽培し店頭に並べているようです。
七草パックにはよく見ると代用品として別の葉が入っていることも・・・
近所を散策して七草を探してみるのもいいですね。
(作り方)
@ 七草を洗い、こまかく切る。
(ななくさ なずな・・・♪♪と歌いながら包丁でトントンと たたく光景を見たことがあるような・・・)
A おかゆに切った七草と塩をひとつまみ入れる。
B 1分蒸らす。
おかゆは本来お米から鍋でコトコト炊くのですが、炊いたごはんを水煮してもOKです。
ちなみに私は炊飯器についているおかゆメニューを選択しジャーに炊いてもらいます。
3〜4人分なら米一合で十分です。

ちょいメモ
スーパーでパックになった七草セットはちょっと量が多いですよね。
私は半分をおかゆに入れて、半分をみそ汁に入れます。
大豆の効能もプラスされて胃も体もスッキリしますよ。

 園長レシピの「お雑煮」「年越そば」「がめ煮」は、ラクしてカンタンではありませんが味は全職員の保証つきです。
博多の雑煮は「焼きあご」「ブリ」「かつを菜」「丸もち」が特徴ですね。
がめ煮は筑前煮のようなものですが大きな鍋でたくさんいっぺんに煮てしまうのががめ煮かな?
関東の友人に説明するときは『ゴウカイな筑前煮』と言っています。

3食目は盛りだくさんのレシピになりましたが年末年始、お役に立てれば幸いです。
寒い日が続きますがおいしいものをたくさん食べて心も体もあったかにして
みなさん良いお年をお迎え下さい。